筋トレに効果的な食事とは?理想の体になるための食品の栄養素とタイミングを解説

筋トレを頑張っているのに、思うような結果が出ないと感じる人は多いです。筋肉を強くするためにはトレーニングだけでなく、適切な食事も必要です。

この記事では、筋トレにおける食事の重要性や、効果的な食事のタイミング、具体的なメニューについて詳しく解説します。記事を読むと、食事と筋肉の関係がわかり、効率的に筋肉を成長させられます。

筋トレにおける食事の重要性

筋肉の成長と修復のために食事は重要です。

筋トレにおける食事の重要性について、以下の3点を解説します。

  • 筋肉が強くなるメカニズム
  • 筋トレと食事の関係性
  • 筋トレに必要な栄養素

筋肉が強くなるメカニズム

筋肉を強くするためには、筋繊維の損傷が必要です。筋トレを行うことで筋繊維が損傷し、体は筋肉を再構築し、以前よりも強く、しっかりとした筋繊維を作ります。筋繊維の損傷から再構築までのプロセスは超回復と呼ばれ、超回復を繰り返すことで、筋肉は大きくなります。

超回復のためには、筋肉の材料であるタンパク質が必要です。タンパク質を摂取することで、筋肉の修復と成長が促進されます。成長ホルモンやテストステロンも、筋肉の成長に影響を与えます。成長ホルモンやテストステロンは、筋肉の成長をサポートし、修復過程を速める効果があるからです。

筋肉の成長には、休息も欠かせません。筋肉が強くなるメカニズムを知れば、効率的に筋肉を成長させられます。
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筋トレと食事の関係性

筋肉の成長には、食事内容も重要です。筋肉の修復には、多量の栄養素が必要だからです。日常的に筋肉に必要な栄養素を含む食材を摂取し、体の機能を正常に保つために必要な栄養素をバランス良く取り入れましょう。筋トレと食事は密接に関係しており、適切な栄養摂取が筋トレの効果を最大化します。

筋トレに必要な栄養素

筋トレに必要な栄養素は、以下のとおりです。

タンパク質
筋繊維が破壊され、筋繊維の修復と成長の過程で大量のタンパク質が必要となります。タンパク質は鶏肉や魚、大豆製品などから効率的に摂取できます。
炭水化物
筋トレには多くのエネルギーが必要で、炭水化物がエネルギーの供給源です。ご飯やパン、フルーツなどからの摂取が推奨されます。
脂質
ホルモンの生成やエネルギーの補充に役立つ栄養素です。脂質は質の良いものを選ぶことが重要です。質の良い脂質は、ナッツや魚、アボカドなどから摂取できます。
ビタミンとミネラル
筋肉の回復やエネルギー代謝をサポートします。野菜やフルーツ、乳製品から摂取可能です。
水分
筋トレ中は大量の汗をかくため、体内の水分が失われます。こまめに水を飲むことが大切です。
サプリメント
クレアチンやグルタミン、BCAA(分枝鎖アミノ酸)などのサプリメントも筋肉の成長や回復を助けます。

筋トレにはさまざまな栄養素が必要であり、栄養素ごとに重要な役割があります。適切な栄養素の摂取を心がけ、筋トレの効果を最大限に引き出しましょう。

筋トレに効果的な食事のタイミング

適切なタイミングで栄養を摂取することで、筋肉の成長と回復を最大限にサポートできます

筋トレに効果的な食事のタイミングについて、以下を解説します。

  • 朝昼晩でタンパク質をこまめに摂取する
  • 筋トレ前にエネルギー源を補給する
  • 筋トレ後に回復に必要なタンパク質を摂取する

朝昼晩でタンパク質をこまめに摂取する

朝昼晩でタンパク質をこまめに摂取することは大切です。タンパク質は1回の食事で吸収できる量に限界があり、限界量以上のタンパク質を摂取しても吸収されず体外に排出されます。毎食にタンパク質を含む食品を取り入れることで、体内でのタンパク質供給が途切れず、筋肉の修復と成長が効率的に行われます。

朝食には卵やヨーグルト、プロテインシェイクを追加することがおすすめです。夕食から朝食までは最も時間が空きます。長時間にわたってタンパク質が供給されないと、体はタンパク質が枯渇した状態になります。朝食からタンパク質を摂取することは、筋肉の成長に効果的です。

昼食には鶏肉や魚、豆腐を選び、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。昼食にバランスが取れた食事を摂取することで、午後の筋トレや日常活動に必要なエネルギーと栄養が補充されます。夕食には赤身肉や大豆製品、乳製品をとれば、夜間の筋肉修復が効果的に行われるのでおすすめです。

朝昼晩の食事でタンパク質をこまめに摂取することで、1日を通して筋肉に必要な栄養を供給できます。

筋トレ前にエネルギー源を補給する

筋トレ前にエネルギー源を補給すれば、筋トレ中に必要なエネルギーを確保し、筋トレのパフォーマンスを最大化できます。筋トレ前のエネルギー源は、炭水化物がおすすめです。バナナやオートミールなどは手軽に摂取できて消化が良く、エネルギー補給に適しています。筋トレの1〜2時間前に摂取するのが理想的です。

炭水化物と一緒に少量のタンパク質を摂取すると、筋肉の修復と成長もサポートできます。ヨーグルトやプロテインバーなどがおすすめです。筋トレ前に高脂質の食品の摂取は避けましょう。高脂質の食品は消化に時間がかかり、筋トレ中のパフォーマンス低下を招く可能性があるからです。

筋トレ前は、満腹にならない程度のエネルギー源の補給が推奨されます。

筋トレ後に回復に必要なタンパク質を摂取する

筋トレ後30分以内は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、栄養の吸収が最も効率的に行われる時間です。ゴールデンタイムにタンパク質を摂取すれば、筋肉の回復が促進されます。筋トレ後、手軽に摂取できるタンパク質として、プロテインがおすすめです。

プロテインは消化吸収が速く、筋肉に迅速にタンパク質を供給します。食事から摂取する場合は、鶏肉や魚、大豆製品などの高タンパク質食品が適しています。筋肉の修復と成長を助けるために必要なアミノ酸(※1)を豊富に含んでいるからです。

タンパク質の摂取量は、体重1kgあたり0.2〜0.4gが目安です。体重70kgの人の場合、14〜28gのタンパク質の摂取が推奨されます。タンパク質と炭水化物を一緒に摂取すると、グリコーゲン(※2)の回復が促進され、より効果的な筋肉の回復が期待できます。

※1 アミノ酸とは、タンパク質の素です。50個以上のアミノ酸が鎖状に連なることでタンパク質となります。
※2 グリコーゲンとは、肝臓や筋肉の細胞内に多く含まれる多糖類で、人間の活動に欠かせないエネルギー貯蔵物質です。

筋トレ中におすすめの食事メニュー

筋トレ中は適切な栄養を摂取することが大切です。筋トレ中におすすめの食事メニューについて、詳しく解説します。

朝食

筋トレを行う人にとって、朝食は重要です。筋肉の成長と回復に必要な栄養素を朝から摂取することで、1日の運動効果を最大限に引き出せるからです。朝食には、タンパク質を含めることが推奨されます。

タンパク質を含むおすすめの朝食メニューは、以下のとおりです。

  • オートミールとプロテインパウダー
  • スクランブルエッグとほうれん草
  • ギリシャヨーグルトとベリー類

朝食にはエネルギー源となる炭水化物も摂取しましょう。全粒粉パンやアボカド、バナナやナッツバターなど、健康的な炭水化物を取り入れるのがおすすめです。朝食にタンパク質と炭水化物をバランス良く組み合わせることが、ボディメイクの鍵です。

適切な朝食の摂取は、筋肉の成長とエネルギー供給の両方をサポートできます。

昼食

昼食は、体をしっかりとサポートするためにバランスの取れたメニューが重要です。昼食には、タンパク質だけでなく炭水化物やビタミン・ミネラルを摂取しましょう。

おすすめの昼食メニューは、以下のとおりです。

鶏胸肉サラダ
鶏胸肉は高タンパクで低脂肪なので、筋トレ中におすすめの食材です。サラダにすることでビタミンやミネラルも一緒に摂取できます。
玄米と野菜のチキンボウル
玄米は白米よりも食物繊維が豊富で、鶏肉と野菜でバランスの良い食事ができます。
サーモンとキノコのパスタ
パスタは米やうどんよりもタンパク質が豊富です。サーモンからはタンパク質がとれ、キノコからはビタミンDが摂取できます。
豆腐ステーキと野菜炒め
豆腐はタンパク質が豊富に含まれており、カロリーも低いです。野菜と一緒に摂取すると、ビタミンやミネラルも補給できます。

夕食

筋肉の回復や成長を促進するためには、夕食にも適切な栄養を摂取することが不可欠です。

以下のようなバランスの取れたメニューがおすすめです。

  • 鶏胸肉のグリル
  • 玄米ご飯
  • ブロッコリーの蒸し物
  • サーモンの照り焼き
  • ほうれん草のサラダ
  • 豆腐ステーキ
  • アボカドとトマトのサラダ
  • レンズ豆のスープ
  • ゆで卵
  • 焼き野菜の盛り合わせ

上記のメニューは、さまざまな栄養素がバランス良く含まれており、筋肉の修復と成長をサポートします。夕食には栄養素が豊富で低カロリーの食材を取り入れることで、効率的に脂肪を落とし筋肉を育てられます

間食

どうしてもお腹が空いたときには、間食がおすすめです。筋トレと並行して食事制限をしていると、どうしても小腹が空いてしまいます。適切な間食を摂取することで、エネルギーの補給や筋肉の修復を助け、持続的なトレーニングをサポートできます

間食に推奨される食べ物は、以下のとおりです。

  • プロテインバー
  • プロテインシェイク
  • ナッツ、シード類
  • ヨーグルト
  • カッテージチーズ
  • ハムやチキンのスライス
  • オートミール

上記の食品を間食として取り入れることで、空腹を紛らわせ筋肉の成長に必要な栄養素が摂取できます。

筋トレ向けの食事を作れない場合の対策

コンビニや外食、サプリメントの活用でも、筋肉を育てることは可能です。筋トレ向けの食事を作れない場合の対策について、詳しく解説します。

コンビニや外食を活用する

筋トレ向けの食事を作れないときには、コンビニや外食を活用するのがおすすめです。忙しい日常生活の中で、自炊する時間が取れない場合でも、コンビニや外食なら短時間で食事を済ませられます

最近のコンビニや外食チェーンでは、栄養素を意識した食品が増えており、高タンパク質・低脂質な選択肢も多いのも魅力的です。コンビニではサラダチキンやゆで卵、プロテインバーなど、高タンパク質の商品を手軽に購入できます。野菜サラダやスムージーなどを合わせれば、ビタミンやミネラルも摂取できます。

脂質の低いおにぎりや蕎麦、糖質を適度に摂れる全粒粉パンや玄米おにぎりなどもおすすめです。フライドポテトや唐揚げなどの、高カロリーなジャンクフードは避けましょう。外食の場合も、高タンパク質でバランスの取れたメニューを選ぶことが重要です。寿司や蕎麦など、脂質が少ない食事を選びましょう。

コンビニや外食を上手に利用すれば、忙しい日常の中でも筋トレに適した食事ができます。

サプリメントを活用する

サプリメントの活用は、筋トレにおける栄養補給を効果的にサポートする手段です。食事だけでは補いきれない栄養素を効率的に摂取できます

筋トレにおすすめのサプリメントは、以下のとおりです。

プロテインパウダー
手軽にタンパク質が補給できる筋トレには必須のサプリメントです。
BCAA(分岐鎖アミノ酸)
筋肉の回復と成長をサポートします。筋トレ中にドリンクに混ぜて摂取するのもおすすめです。
クレアチン
筋力向上と持久力アップに効果的なサプリメントです。
マルチビタミン
定期的な摂取で、不足しがちなビタミンを補えます。
魚油サプリメント
炎症を抑える効果がある、オメガ3脂肪酸を摂取できます。
ビタミンD
骨の健康をサポートするサプリメントです。
カフェイン
トレーニング前のエネルギーと集中力を高めてくれます。カフェイン耐性がない人は摂取を控えましょう。

上記のサプリメントを活用することで、筋トレの成果を最大限に引き出せます。

筋トレ中に避けたい食事

筋トレを頑張っても、筋肉の成長に良くない食べ物を摂取すると、筋トレの成果は出にくくなります。

筋トレ中に避けたい食事は、以下の3つです。

  • 高脂質の食事
  • 高糖質なジャンクフード
  • アルコールの摂取

高脂質の食事

高脂質の食事はカロリーが高く、肥満の原因となりやすいです。肥満は筋肉の成長を妨げるだけでなく、体全体の健康にも悪影響を与えます。動物性脂肪の多い食品は、心血管疾患のリスクを高めるので注意しましょう。高脂質の食事は消化に時間がかかるため、運動前に摂取するとパフォーマンスが低下する恐れがあります。

運動時には即座に利用できるエネルギーが必要です。高脂質の食事は消化に多くのエネルギーを使うので、効率的なエネルギー供給が難しくなります。高脂質の食事はインスリン感受性を低下させ、筋肉の発達を妨げるので注意しましょう。筋肉の成長にはインスリンの役割が重要です。

インスリン感受性が低下すると、筋肉が必要な栄養を効率的に取り込めなくなり、筋トレの効果が減少します。筋トレ中は高脂質の食事を避け、バランスの取れた食事を心がけることで、健康的に筋肉を発達させられます。

高糖質なジャンクフード

高糖質なジャンクフードは、筋トレ中には避けたい食事です。高糖質な食品は血糖値を急上昇させ、上がった血糖値が急降下することで、エネルギーレベルの安定が難しくなるからです。血糖値の急激な変動は、疲労感や集中力の低下につながりやすく、筋トレのパフォーマンスに悪影響を及ぼします。

高糖質なジャンクフードは、以下のとおりです。

  • ポテトチップス
  • クッキー
  • ドーナツ
  • キャンディ
  • チョコレートバー
  • マフィン
  • ビスケット
  • ソフトドリンク

高糖質なジャンクフードは、一時的には満足感を得られますが、長期的には体脂肪の増加を招き、生活習慣病の原因になります。筋トレの成果を最大化するためには、高糖質なジャンクフードを控えましょう。

アルコールの摂取

アルコールの摂取は、筋肉の成長を阻害し、筋肉を分解する恐れがあります。

アルコールが筋肉に及ぼす影響は、以下のとおりです。

  • 筋肉の回復を妨げる
  • ホルモンバランスを乱す
  • 睡眠の質を低下させる
  • カロリーが高く、脂肪増加の原因となる
  • 肝臓への負担が大きく、栄養吸収を妨げる

アルコールは筋力の低下を引き起こす可能性もあります。お酒を飲んだ翌日は力が出にくく、トレーニングの効果が半減してしまいます。アルコールは体内の水分バランスを崩し、脱水症状を引き起こす点も要注意です。脱水状態になると、筋肉の修復が遅れ、トレーニングの効果も減少します。

筋トレ中はアルコールの摂取を避けましょう。

筋トレ中の食事に関してよくある質問


筋トレ中の食事についてよくある質問は以下のとおりです。

  • プロテインを食事代わりに摂取してもいい?
  • バランスの良い食事がとれない場合の対処法は?

効率的にボディメイクしたい人は参考にしてください。

プロテインを食事代わりに摂取してもいい?

プロテインを食事代わりに摂取しても問題ありません。ただし、食事の代わりにならないことを理解しておく必要があります。食事にはビタミンやミネラル、繊維質などのさまざまな栄養素が含まれており、プロテインだけでは栄養素を補いきれません

一部の食事をプロテインに置き換えるのがおすすめです。朝食や間食としてプロテインを摂取することで、手軽にタンパク質を補給できます。メインの食事にはバランスの取れた食事をとり、体に必要な栄養素を摂取します。

健康を維持しながら筋トレを続けるためにも、食事をプロテインだけで代替するのは避けましょう。

バランスの良い食事がとれない場合の対処法は?

バランスの良い食事がとれない場合の対処法は、以下のとおりです。

  • 栄養補助食品やサプリメントを活用する
  • プロテインバーやシェイクを常備する
  • 調理が簡単な食材をストックしておく
  • 1週間分の食事をまとめて準備する
  • 栄養バランスが整った冷凍食品を利用する

冷凍野菜や缶詰を使用するのも効果的です。新鮮な野菜を常にストックするのは難しいですが、冷凍野菜や缶詰なら保存ができ、簡単に栄養を補給できます。思い切って外食するのも1つの手です。野菜が豊富で、タンパク質がしっかり含まれているメニューを選べば、外食でも栄養バランスの良い食事ができます。

まとめ

筋トレ中の食事は重要です。適切な栄養素をバランス良く摂取することで、筋肉の成長につながります。朝昼晩でバランス良く栄養を摂取することが大切です。タンパク質は筋肉を強化するために欠かせない栄養素なので、意識的に摂取しましょう。

食事のタイミングも重要です。筋トレ前後に食べたものは、筋トレの成果にも影響します。自炊が難しい場合には、コンビニや外食、サプリメントを上手に活用すれば、必要な栄養素を補えます。筋トレ中は高脂質・高糖質の食事や、アルコールは避けましょう。バランスの良い食事習慣が、筋トレ成功の鍵です。
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