【初心者向け】筋トレ後の筋肉痛を予防する方法3選と筋肉痛のメカニズム

筋トレ後の筋肉痛が辛くて、トレーニングを続けるべきか悩む人は多いです。この記事では、筋肉痛の原因と対処法、筋肉痛がある時のトレーニング方法や予防策について詳しく解説します。筋肉痛は、筋トレによる自然な反応です。記事を読めば、筋肉痛の不安が軽減し、効率的にトレーニングを続ける方法がわかります

筋肉痛に悩まされずに筋トレを続けたい方は、ぜひ最後まで読んでください。

筋肉痛の基礎知識

筋肉痛の基礎知識については、以下を参照してください。

  • 筋肉痛は損傷した筋繊維が回復する過程で生じる
  • 筋肉痛は年齢を重ねると長引く

筋肉痛は損傷した筋繊維が回復する過程で生じる

筋肉痛は、運動後に生じる筋肉の痛みのことです。傷ついた筋繊維を修復する過程で、炎症が起きるために生じます。筋トレ中に体内で作られた乳酸が筋肉内に蓄積したときも、痛みを引き起こします。筋肉痛は、運動後24〜48時間後にピークを迎えることが多く、遅発性筋肉痛(DOMS)と呼ばれる一般的な現象です。

特に初めてのトレーニングや久しぶりに運動したあとに、強い筋肉痛を感じます。体が新たな刺激に対して反応し、筋肉の修復が活発になるためです。逆に筋トレを続けると筋繊維が損傷しにくくなり、筋肉痛が軽減します。筋肉の修復過程で筋力や筋量が増加するのが理由です。

筋肉痛はトレーニングの一部であり、適切な休息とケアが重要です。

筋肉痛は年齢を重ねると長引く

筋肉痛の発生と回復には、年齢が大きく影響します。年齢を重ねると筋肉の再生能力が低下するため、筋肉痛が長引きやすくなるからです。筋肉の柔軟性や、負荷に対する耐性が減少するのも要因です。活動量の減少も筋力の低下につながり、筋肉痛のリスクを高めます。

加齢に伴う栄養吸収効率の低下や代謝の低下も、筋肉の回復速度に影響を与えます。筋肉痛の予防には、適切な運動と栄養管理が重要です。

筋肉痛のときに筋トレをするリスク

筋肉痛の状態で無理に筋トレを続けるのは避けましょう。筋肉痛のときに筋トレするリスクは、以下のとおりです。

  • 傷ついた筋肉の回復を妨げる
  • けがの原因になる

傷ついた筋肉の回復を妨げる

筋肉痛のときに筋トレを続けると、傷ついた筋肉の回復を妨げます。筋肉はトレーニング後の回復過程で強くなるからです。筋肉痛の状態で筋トレを行うと、以下のような問題が発生します。

  • 筋繊維の修復が遅れる
  • 筋肉の成長が妨げられる
  • 過剰な炎症を引き起こす
  • 筋肉の疲労回復が遅れる
  • パフォーマンスの低下につながる

筋肉痛が治るまえに無理にトレーニングを続けると、筋繊維の修復が遅くなり、筋力が向上しません。過剰なトレーニングは筋肉痛を長引かせるため、トレーニング自体を続けられなくなるリスクもあります。全体のパフォーマンスが低下してしまうため、筋肉痛があるときは筋トレは避けましょう。

けがの原因になる

筋肉痛のときに無理に筋トレを続けると、けがのリスクが高まります。筋肉や関節に余計な負担がかかるからです。バランスも崩しやすく危険です。けがを防ぐため、筋肉痛があるときは休息を取りましょう。休息は筋肉の回復を助け、次回のトレーニング時にけがのリスクを減らします。

筋肉痛のときに筋トレするポイント

筋肉痛があるときも、ポイントをおさえれば安全に筋トレを続けられます。筋肉痛のときに筋トレをするポイントは、以下のとおりです。

  • 筋肉痛のない部位を鍛える
  • 負荷の軽いトレーニングに切り替える

筋肉痛のない部位を鍛える

筋肉痛のときには、痛みのある部位を避けて他の部位を鍛えるのがおすすめです。筋肉の回復を促しながら、全体のトレーニングを続けられます。以下の部位は、筋肉痛になりにくいためおすすめです。

  • 腹筋
  • 背筋
  • 前腕
  • ふくらはぎ
  • 脚の内側
  • 上腕の後ろ側

前日にスクワットやランジで脚が筋肉痛になった場合、翌日は肩や腕のトレーニングに切り替えるのがおすすめです。脚の筋肉が回復する時間を確保しつつ、上半身の筋肉を鍛えられます。筋肉痛の部位を避けてトレーニングすれば、無理なく効率的に筋力を向上できます

負荷の軽いトレーニングに切り替える

筋肉痛があるときには、負荷の軽いトレーニングに切り替えるのもおすすめです。筋肉痛の回復を妨げずに、運動習慣を維持できるからです。具体例として、以下の方法があります。

  • 軽い有酸素運動
  • 低重量・高回数のトレーニング
  • 自重トレーニング
  • ストレッチやヨガ

ウォーキングや軽いジョギングなどは、全身の血流を促進して筋肉の回復を助けます。筋トレをする場合は、普段よりも軽いダンベルや自重トレーニングで負荷をかけすぎないようにしましょう。回数を増やせば、筋肉に優しい刺激を与えられます。ストレッチやヨガは、筋肉痛の軽減に役立ちます。

トレーニングと休息をバランスよく取り入れ、筋肉の回復を促しながら無理なく運動を続けましょう。
» 有酸素運動の効果と正しい実践方法

筋肉痛があるときの過ごし方

筋肉痛を和らげて回復を早めるには、過ごし方にポイントがあります。筋肉痛が続くときの適切な過ごし方は、以下のとおりです。

  • 休息で回復を促す
  • マッサージで筋肉痛を和らげる
  • 栄養をとり筋肉の回復を早める
  • 入浴で筋肉痛を和らげる
  • 軽いストレッチやウォーキングで血流を促進させる

休息で回復を促す

適切な休息は、体の回復と強い筋肉を作るために不可欠です。休息は成長ホルモンの分泌を促進し、筋肉の回復をサポートします。意識して休息の時間を設ければ、オーバートレーニングを防げるため、けがのリスクを減らせます。心身のバランスも保つのにも役立ち、継続的なトレーニングが可能です。

休息をとらないと筋肉の回復が遅れ、トレーニングの効果を得にくくなります。質の高い休息を心がけましょう。

マッサージで筋肉痛を和らげる

マッサージは筋肉痛を和らげます。マッサージの効果は、以下のとおりです。

  • 痛みの原因となる老廃物が早く取り除かれる
  • 筋肉の緊張を和らげ、リラクゼーションを促進する
  • 痛みを和らげ、治癒を早める

筋肉痛を感じる部位を優しくマッサージすると、痛みが軽減されて筋肉の回復が早まります。セルフマッサージでも効果はありますが、プロにマッサージしてもらうと、さらに効果が高まります。マッサージオイルやローラーを使用すれば、より効果的です。筋肉痛があるときは、マッサージを取り入れて痛みを和らげましょう。

栄養をとり筋肉の回復を早める

筋肉の修復と強化のためには、適切な栄養摂取が重要です。以下の栄養素を意識して摂りましょう。

  • タンパク質:鶏肉、魚、大豆製品
  • ビタミンC:野菜や果物
  • オメガ3脂肪酸:魚、ナッツ
  • 炭水化物

タンパク質やビタミンCは、筋肉の回復を促進させます。オメガ3脂肪酸は、炎症を抑えるのに効果的です。疲労感を軽減させるため、ごはんやパスタなどの炭水化物も適度に摂取してください。十分な水分補給も大切です。体内の水分が不足すると、筋肉の回復が遅れます。

ポイントをおさえながらバランスの良い食事を心がけ、筋肉痛の回復をサポートしましょう。

入浴で筋肉痛を和らげる

入浴は筋肉痛を和らげる効果があります。筋肉の緊張が緩和されて、疲労物質が除去されやすくなるからです。温かいお湯に入ると血行が促進され、筋肉に酸素と栄養が行き渡ります。身体全体がリラックスするため、ストレスの軽減にもつながります。

適温は38~40度、入浴時間は15~20分程度が目安です。湯船に浸かると、筋肉痛だけでなく全身の疲労感も和らぎます。熱すぎるお湯は逆効果なので、注意しましょう。

軽いストレッチやウォーキングで血流を促進させる

筋肉痛のときは、軽いストレッチやウォーキングが効果的です。筋肉の緊張をほぐし、血流を促進できるからです。痛みが軽減し、疲労物質が排出されます。ストレッチは筋肉の柔軟性も向上するため、怪我の予防にも効果的です。軽い運動は気分転換にもなり、精神的なリフレッシュもできます。

筋トレするときは、ぜひストレッチやウォーキングも取り入れてください。

筋トレによる筋肉痛を予防するポイント

筋トレによる筋肉痛を予防するポイントは、以下のとおりです。

  • トレーニング前にウォーミングアップする
  • トレーニング後にクールダウンする
  • 正しいフォームと適切な負荷を心がける

トレーニング前にウォーミングアップする

トレーニング前のウォーミングアップは、筋トレの効果を最大限に引き出します。ウォーミングアップをすると筋肉と関節の柔軟性が増し、血流が促進されるからです。運動中の怪我のリスクが減少し、筋肉痛も予防できます。具体的には以下のウォーミングアップがおすすめです。

  • 軽い有酸素運動(ジョギングやサイクリング)
  • ダイナミックストレッチ(関節を大きく動かす)
  • 筋肉を温める(ウォームアップ用クリームやホットパック)
  • 関節を動かすエクササイズ(肩回しや膝の屈伸運動)
  • 心拍数を徐々に上げるエクササイズ

ウォーミングアップの時間は10〜15分を目安にして、呼吸を整えながらやりましょう。筋トレする筋肉を重点的に動かすと、トレーニングの効果が高まります。

トレーニング後にクールダウンする

トレーニング後のクールダウンは、筋肉痛を軽減させます。運動の影響で筋肉に溜まった乳酸が、クールダウンにより体外に排出されやすくなるからです。クールダウンの方法は、以下のとおりです。

  • 深呼吸
  • ウォーキング
  • 軽いジョギングやウォーキング
  • 全身の軽いストレッチ
  • フォームローリング
  • 水分補給

深呼吸は、酸素をしっかりと体内に取り入れ、心拍数を落ち着かせます。低強度の有酸素運動は血流を促進させ、疲労物質の排出をスムーズにします。筋トレの前後に全身をストレッチをして、緊張を和らげましょう。フォームローリングを使用して筋肉をリラックスさせるのも効果的です。

筋肉の凝りや硬さが気になる部位を重点的に行うと、よりリラックスできます。水分補給も忘れてはいけません。トレーニング中に失った水分を補い、体の回復をサポートしましょう。体に余分な負担をかけないように、徐々に運動の強度を下げながら心拍数を正常に戻してください。

クールダウンは5〜10分程度が目安です。クールダウンにより翌日の筋肉痛が軽減し、パフォーマンスが向上します。

正しいフォームと適切な負荷を心がける

正しいフォームと適切な負荷は、筋肉痛を予防するうえでも重要です。正しいフォームは、特定の筋肉に過度な負担がかかるのを防ぎます。適切な負荷を設定することも大切です。過度な重量や回数は筋肉に大きなストレスを与え、筋肉痛を引き起こしやすくなります。

初心者は特に注意し、無理なく続けられる範囲でトレーニングしましょう。鏡やビデオを使って自分のフォームを確認すると効果的です。初めは軽い重量から始め、フォームが崩れない範囲で少しずつ負荷を増やしてください。パーソナルトレーナーや経験者からアドバイスを受けると、より正確なフォームが身に付きます。

フォームは定期的にチェックし、その都度修正してください。正しいフォームと適切な負荷を守れば、筋トレの効果を最大限に引き出し、けがを予防できます

筋肉痛に関してよくある質問

筋肉痛に関してよくある質問は、以下のとおりです。

  • 病院に行くべき症状とタイミングは?
  • 市販の痛み止め薬は使ってもいい?
  • 冷却と温めはどう使い分ける?

病院に行くべき症状とタイミングは?

筋肉痛がただの運動後の痛みであれば、通常は数日から1週間で回復します。しかし、以下の症状がある場合は医師の診察をおすすめします。

  • 腫れや強い炎症がある
  • 動かすと鋭い痛みを感じる
  • 筋力が著しく低下した
  • 感染症の兆候(発熱、赤み、温かさ)がある
  • 尿の色が茶色や赤色に変わった
  • 関節の痛みや腫れがある

上記の症状はただの筋肉痛ではなく、深刻な病状のサインです。筋肉痛が1週間以上続く場合も、治療が必要な状態です。我慢せずに医師に相談しましょう。適切な診断と治療を受ければ、悪化を防いで早く回復します。

市販の痛み止め薬は使ってもいい?

市販の痛み止め薬は、短期間の使用なら問題ありません。NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は炎症を抑える効果があり、アセトアミノフェンは痛みを緩和する効果があります。ただし、胃腸障害や肝臓への負担などの副作用があるため、長期的な使用は避けてください

痛みが続く場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。専門家に相談すれば、病状や個々の体質に応じて適切なアドバイスを受けられます。副作用のリスクを最小限に抑えながら、痛みを軽減できます。

冷却と温めはどう使い分ける?

筋肉痛のケアは、冷却と温めの使い分けが効果的です。筋肉痛の初期段階では冷却し、痛みが和らいだら温めます。それぞれの効果は、以下のとおりです。

  • 冷却:炎症を抑え痛みを軽減する
  • 温め:血流を促進し回復を助ける

冷却は、トレーニング直後の24~48時間以内に行いましょう。氷や冷湿布、冷水シャワーが一般的です。温めは、トレーニング後48時間以降が適しています。温湿布や入浴がおすすめです。冷却と温めを交互に行う「交代浴」も効果的です。血行促進と炎症抑制の両方の効果を得られます。

個々の状態や症状に応じて冷却と温めを上手に使い分け、筋肉痛の回復を効果的にサポートしましょう。

まとめ

筋肉痛は、損傷した筋繊維が修復される過程で起こります。筋肉痛があるときに無理に筋トレを続けると、筋肉痛の悪化やけがの原因になります。痛みのない部位を重点的に鍛えたり、負担の軽いトレーニングに切り替えたりして、筋肉痛がある部位を休ませましょう。筋肉痛の回復を早めるためには、適度な休息が必要です。

マッサージや栄養補給、入浴、軽いストレッチ、ウォーキングも筋肉痛の回復をサポートしてくれます。筋肉痛の予防には、ウォーミングアップやクールダウン、正しいフォームと負荷の設定が重要です。さまざまな対策を実践すれば、効果的かつ安全に筋トレを続けられます。
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